GD前期(丸目)<WRC>

GD前期(丸目)<WRC>

<WRC>

 WRC2001年シーズンは、2000年8月に国内でも市販を開始したGD型の2代目インプレッサをベースとしたインプレッサWRC2001がデビュー。外観は4ドアのGD型となり、それに合わせたボディやサスペンションジオメトリーの変化があったものの、基本的な中身は昨年度に実戦データを蓄積させたWRC2000を踏襲していた。

 ワークスドライバーはリチャード・バーンズ、ペター・ソルベルグ、マルコ・マルティン、新井敏弘の4台体制となった。ついに新井がスバルワークスの1員に加わったのである。

 この年は、フォードのコリン・マクレー、ミツビシのトミ・マキネンと最終戦までポイント争いを繰り広げた結果、ついにバーンズがドライバーズタイトルを獲得した。

 しかし、バーンズはシーズン途中にプジョーと移籍契約を交わしており、この年でチームから離脱していった。代わりに2002シーズンから、これまで長年ミツビシで戦ってきたマキネンがスバルに加入。「あと2年WRCで戦いたい。ミツビシ以外のマニュファクチャラーとも組んでみたい。」ということがマキネンの希望だった。

 インプレッサWRC2002年モデルは、プロドライブに対してよりスバル本体側の関わりが深くなっていった時期のマシンで、エンジンがさらに強化され、最大トルクが60kg・mを超えるようになった。このインプレッサで、マキネンはプジョーのマーカス・グロンホルムやシトロエンの新人セバスチャン・ローブと戦うことになるが、結果初戦モンテカルロのみの1勝で終わり、ドライバース、マニュファクチャラーズともにスバルが獲得することはなかった。それでも、スバル期待の若手P・ソルベルグが最終戦のグレートブリテンで初勝利したのは、その後に続く明るい兆しであった。